日本で最初に花粉症が認められたのは?

スギ花粉症患者第1号

 日本で最初に花粉症の症状が認められたのは、1963年、東京医科歯科大学の斉藤洋三博士によってです。

 

 患者が住んでいた場所は栃木県日光市。スギ花粉症でした。日光と言えばスギ並木、全長35.41kmにおよび、世界最長の並木道としてギネスブックに登録されているほどのスギ並木です。当然春にはその周囲に凄まじい花粉が飛散するわけで、日光で最初の花粉症患者が発見されたのは不思議ではありません。

 

 しかし、考えてみてください。日光のスギ並木は植えられてからもう400年近く経っているのです。つまり、日光に住む人は400年前から凄まじい量のスギ花粉に晒されていたのです。それでも1963年までは花粉症の患者はいなかった。

 

 これは重要な事実を示唆しています。「花粉量の増加が花粉症の原因」の検証でも説明しましたが、戦後の植林政策によりスギが増えすぎた結果、花粉症という症状が出てきたという説は全くその根拠を失うわけです。スギを伐採しまくって戦前のレベルまで戻したとしても、花粉症の症状の軽減には役立つでしょうが、花粉症問題の根本的な解決にはならないとういことです。

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