スギ花粉の増加だけで花粉症は説明できるのか
大前提として、花粉症はスギ花粉症だけではないということがあります。代表的なものではヒノキやブタクサなどの花粉に反応する花粉症があり、もしもヒノキやブタクサの花粉量がスギ花粉の量と同様に近年極端に増えているのならば全く矛盾はないのですが、ヒノキやブタクサの花粉量が増えていないのにヒノキやブタクサ、その他の花粉症患者の増加が止まらない理由を、スギ花粉の増加が花粉症の原因であるという説は説明できません。
スギ花粉の増加は花粉症の根本原因ではありえないのです。
しかし、少なくともスギ花粉の増加がスギ花粉症が日本で発生した原因であるとは言えるのではないでしょうか。
確かにスギ花粉の増加はスギ花粉症の患者の増加に拍車をかけているでしょう。それは間違いないと思います。しかし、ではなぜ昔はスギ林のそばに住んで大量に花粉をを吸い込んでいた人でもスギ花粉症にならなかったのでしょうか。近年スギ花粉が増えたという事実だけでは、昔の日本人はどれだけ大量にスギ花粉を吸い込んでもスギ花粉症にならなかったのかということに対して、説明がつかないのです。
以上の考察から、そもそもスギやヒノキなどに対しての花粉症になる根本原因が他にあり、スギ花粉の増加はスギ花粉症患者の増加に拍車をかけているに過ぎないと私は結論しました。
もちろん、スギ花粉症が完治せずとも、日本の全てのスギを切り倒すことによって物理的にスギ花粉を飛ばさなくすればスギ花粉症の症状の解決にはなりますが、それは花粉症が治るということではなく、花粉症の症状の原因がなくなるというだけに過ぎません。そのためヒノキの花粉に反応するようになったら今度はヒノキを全て切り倒さなくてはなりませんし、ブタクサを根絶することも不可能でしょう。つまり、私は花粉症の根本原因を突き止めたいのです。
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